Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章(2025年製作の映画)
- 上映日:2025年02月21日
- 製作国:日本台湾
- 上映時間:90分
- 配給:KADOKAWA
あらすじ
凜雪鴉、殤不患、裂魔弦の共闘により魔神化した刑亥を倒したものの、救出すべき浪巫謠は依然魔王城の炉心で悪夢に魘されたまま。浪巫謠を諦めずにいた嘲風も、禍世螟蝗の手ほどきで神蝗盟の法師・葬心嬌と化し、再び魔界に踏み入れる。魔王による再来の窮暮之戰で、地上を焼き尽さんと押し寄せる魔界の軍勢を、護印師を先頭に人間たちが迎え撃つ……!
驚天動地の幻想奇譚、ここに堂々の完結!
公式サイト https://www.thunderboltfantasy.com/finale/story/
うっかり観てしまったテレビ画面に映る、眉目秀麗な人形から発せられる剣技と血飛沫とビームの虜にされて早八年、追いに追いかけたあの霹靂布袋劇がついぞ完結するということで、なんとか上映初日最終幕で観て参りましたよ「Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章(2025年製作の映画)」ッ!わー!おわるーっ!やだーっ!!!!てゆかそもそも90分で終わらせるの無理くない???
ひとこと感想
冒頭絶対「これまでのThunderbolt Fantasy 東離劍遊紀は…!」があると思ってたら、まっっっったく振り返ることなく、さっきまで4期やってたくらいの勢いで始まってカフェオレ吹きかけましたが、えっ、あの大風呂敷たった90分で本当に畳めるんだ…、すごくない…ッ!?
以下ネタバレ含むよ。
ネタバレ含むフタコト感想
追いかけてきた時間が長すぎて、あまりに夢中になり過ぎてたもんだから、冷静でいられてなかったんだけど、最終章を迎えて落ち着いて考えてみれば、殤不患(ショウフカン)、凜雪鴉(リンセツア)、浪巫謠(ロウフヨウ)の3主人公に対しての最終幕として、禍世螟蝗(カセイメイコウ)、魔王アケイドス、魔宮貴族アジベルファという三大ボスを用意して、三軸で話が進んでいたんだな、と、いまさらながらに気が付きました。まずはこの3点からまとめましょうかね。
猊下の最期はラスボスの討滅エンドとしてはサイコーでしたけど一番無惨でしたね。過去シリーズのラスボスのようにまだ矜持を奪われて凜(リン)に貶められる方が怒りの残しようがあるものの、”研鑽に研鑽を積んだ力が何でかサビになって霧散しちゃう見知らぬ土地”にトバされた上、”異世界鍛冶屋おじさん”に「農家になりなさい。もしくは麦粒。」と言われるのは火の鳥に「来世は虫です」と言われるよりはマシとはいえなかなかな終わり方だなと思いましたがそれよりも、視力を奪われながらもなお啖劍太歳(タンケンタイサイ)の一味としてあんなにも打倒に魂を燃やしていた天命(テンメイ)ちゃんにすら「いなくなったんだし、それでいいじゃない。」とめっちゃドライに見限られるサマが、なんとゆーか一番可哀想だなと思いつつグッときちゃいましたね。肉まんくれたの梶田さんと中村さんだったんですね、ワロタ。あと旧・軍破(グンハ)どのの部下たちに声バレしかけてるのも面白かったですね。(某中のお方がマンション理事会の会計してたら組合員に身バレしそうになったってゆうどっかで聞いたハナシ思い出して更に面白かったです。)
アジベルファの操る2本の剣と第3の目から現れた3本目が、どれもちょっと長さや太さが違うように見えたから、あれはきっと長針短針秒針をモチーフとした武器だったのかなぁ、と思いつつ、え、まさか時を操る能力ってその武器のことなのひょっとして…などと思っては、「歴史は変えられるが、やらない。たぶん今、改変やり切ってて超イイ感じっぽいから。覚えてないけど。」とか言ってはいたけどしっかり浪(ロウ)に切伏せられエンド迎えていた様子からして歴史改変なんて本当は出来てなかったんだなぁと推察したりなんだり。莫言(バクゲン)ママンらしき肖像画を後生大事にお家に飾ってたことへの言及とかもなかったけど、そもそも表面通りのキャラクターではなかったのかもしんないですね。なんにしてもここでのアジベルファの”曲がった父性愛”が影を落とすからこそ、嘲風(チョウフウ)の倫理観や正しさを超えた先にある”曲がった愛の賭し方”が、めちゃめちゃグッとくるラストでしたね。
魔界の王たるアケイドスが、主人公の語る悪逆非道な未来構想に「正気かッ!?」とドン引くさまはあまりにも面白過ぎてガクガクしてしまいました。自分のミスを認め、もう一度その半身を取り戻す行為に出たあたりの展開は、あああそれはだめだ魔王さまああああ感が素晴らしかったです、まんまととってかわられましたね。ただ、そこに至るまでの凜(リン)との一騎打ちの映像美たるやすンンンばらしかったですね、つばぜり合いの度に闇から姿が現れるのとか、もうめっちゃカッコよかったぁぁぁ。あれはでっかいスクリーンで観る価値がありますよねぇ、素晴らしかった。何度も観たい。
最大の謎である殤(ショウ)の旦那の正体が明かされました。なるほど、そういうことだったのか。旦那の時を渡る剣遊記はここに始まりここに終わり、そして続いていくのかぁ、と、非常に胸熱なお話でした。ただ一方で、常に殤(ショウ)と別たれてしまい続ける天命(テンメイ)ちゃんを想うとひたすらに泣けてきてしまう。旦那はもうどこかで気付いていたのか、それともこの先に知ることになるのか、どうあれこの先の物語できっと二人はまた出会えるのかなぁ。”暫し別れ辿り着くまで、名も無き歴史を束ね邂逅の海へと”、信じて願いたいエンディングでした。めっちゃ得も言なぁ。船頭さん、よろしくお願いしますね…!
にしても。色々シリーズ見続けて、あれこれ考察してましたけど見事に外れまして。拙者如きが思いつく程度のことなどすべて通り越した先の結果に、めちゃくちゃ驚かされ続けたし、めちゃくちゃ楽しませていただきました。というか、凜(リン)には”殤(ショウ)の旦那との何かしらのつながりがないと…”と思い込んでここまで乾燥文書いてましたが、全然、全く、なんの因縁も因果もなく、ただただ「地蔵の前で出会った面白げな男をからかってやろう」という、”あの出会いだけがあった”という、ホントにただそれだけの事だったっていうオチが、もう、なんでしょう?めっちゃくちゃ得も言し、グッとくるし、超絶面白、文句なしの大団円に、最高に楽しませていただきましたッ!ほんとに驚天動地の幻想忌憚、ここに極まれりでしたッ!ありがとうございましたーっ!
あっ。”役人に子をコロされた神蝗盟(シンコウメイ)の人”の墓参りしてたのは、”神蝗盟(シンコウメイ)に弟をコロされた軍破どのの部下”の、”隣にいた人”なんだね!いま3期8話と13話見返してみて初めて気がついた!別人だった!ちゃんとお顔の造形が違う!
※まだ1周目なので、もう何度か観て乾燥文追加添削調整予定です。
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